みゅひゃぁ

100点という完璧を目指す『甲』の人生よりも、60点~80点の心身ともに少しゆとりのある『乙』の人生を目指したい。

『嫌われた監督』読了 誰よりもオチシンだったのは著者ではないだろうか

どうも皆さんこんばんは!ダンです。

 

正月から読んでいた本がようやく読み終わりました。

一度読み始めると止まらないものの、総ページ476ページという厚みのある本だったので、一気に読みたいけど読めないというジレンマに駆られながら、数日かけて読破。

それが『嫌われた監督』という本。副題が付いていまして落合博満は中日をどう変えたのか』

 

嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか (文春e-book)

 

 

落合博満という男を野球を知らない人に説明するなら…

2004年から2011年までの8年間、中日ドラゴンズの監督してタクトを振るってきたのが落合博満という男。

首位打者(リーグで一番打った人)・本塁打王(リーグで一番ホームランを打った人)・打点王(リーグで一番打点を稼いだ人)の3つのタイトルを獲得する三冠王3度獲得した偉大なプレイヤー。

これはかの王貞治長嶋茂雄も成し遂げることができなかったことなわけですよ。

その落合氏が、コーチ歴*1がないまま、中日ドラゴンズの監督に就任。

そして、8年間でBクラス(6球団中4~6位の順位で終わること)にならなかった、と。

 

なかなかプロ野球を知らない人からしたら、落合博満がどうすごいのかといわれると難しいかもしれませんが、僕は知らない人にはこう答えるかな。

まぁ生きてきて「落合博満ってどんな人?」って質問を受けたことがないのですが。

 

 

野球を本格的に見始めたタイミングと落合ドラゴンズが被った

子供のころから、我が家は夜になるとナイター中継がテレビから流れていて、それを父親が見ながら一喜一憂するというのがよくある光景。

同時に、当時は延長中継というのがデフォルトであって、見たかったテレビ番組が延長で見れない、当時は今のような録画技術がないので、録画をしておくと、野球中継の延長でうまく録画ができていない、なんてことがしばしばあったのは今となってはいい思い出。

 

それが、小学校高学年になると、野球好きの友達ができて、その友達と草野球をする、プロ野球にあこがれる、という単純なシナリオが生まれ、サッカーではなく野球に染まっていくんですよね。

ただ、自分がプレイするのは非常に早い段階で限界が見えたので、見る専門にすぐに切り替わる。(今でも遊び程度でキャッチボールや草野球するけども。)

 

その野球を見始めたタイミングが落合監督が就任した04年頃。

そこから地元という縁もあり、中日ドラゴンズの応援に熱が入る。(一時期巨人に浮気したのは内緒。)

 

つまり僕のプロ野球観は中日ドラゴンズ=強い』ということが定着しておりまして。

だからこそ、2012年からもう10年ほど優勝から遠ざかっているこの現状に悲しいというよりも、違和感を抱いております。

 

当時からあったオチシン・オチアン論争

インターネットの発達もあり、落合監督の発言には

・オチシン:落合監督を信じる人たち

・オチアン:落合監督を信じない人たち(オチアイアンチの略かと)

なんてワードも某掲示板では生まれたりするなど、やっぱり彼の行動・発言には何かとメディア含めて騒いでいたのは自分が応援するからよく感じていた案件。

 

ちなみに僕もどちらかといえばオチシン派かと。

今時っ子なので『鉄拳制裁』というのが非常に肌に合わず。(経験した事ないけども。)

自分で考え、自分で行動し、責任は自分で取る。

考え方に非常に合理性があっていいと思っていました。

当時はそんな具体的には思っていなかったけど、でもざっくり似たような考えだったかなぁ。

 

この本はそんな8年間をまとめた本

本の紹介記事なのに、紹介までにだいぶ前置きが長くなりましたが…。

この本はそんな落合中日の8年間をまとめた本。

実は04年の就任から快く思っていない人がいた、とか最終年の11年は球団内部、選手はこんなことだった、とか。

一部の報道やインターネット上での内容を答え合わせしながら、裏側を覗いていくようなそんな本です。

04年から見ている野球ファンはぜひ手に取っていただきたい。

あと中日ファンの方も是非読んでほしい。もはや落合政権下の歴史書に近い。

 

400ページの中で著者の心境が変わる瞬間がすごい

著者の鈴木忠平(ただひら)さんが、最初に落合邸に行った話から、最後に落合邸に向かう話までおおよそ300ページから400ページの間があるわけだけども、最後はこうなったというエピソードを読みながら、著者の心境の変化を文面から感じ取った。

これもともとは、文藝春秋の連載だったわけだけども、連載で読んでいた人も、ぜひ書籍で読み直してほしい。

最後には誰よりも落合監督の考えを理解しようと努力した人はこの人なのかもしれないな、と思ってしまった。究極のオチシンはこの人かもしれない。

 

じゃあみんな落合になれ、とは絶対に言ってはいけない

この本を読んで、俺も一匹狼になろうと思って、椅子にどっかり座って腕を組んで足を組んで、俯瞰的に現場を見る、みたいな人が現れるかもしれない。(というか実践しようと思った。)

でもやめたほうがいい。あれは『落合博満』だから許されることだと思う。

ただ、なることはできなくても、『プロ』というのはそういうことなのだ、と少し心に刻み込めると、それは社会で役に立つのかもしれない。

強引に自分の利点に持ち込むならそこかな?

 

サムライ街道

サムライ街道

  • provided courtesy of iTunes

 

とりあえず野球ファンはぜひ読んでほしい一冊!

この本、とにかく人気で、僕が買ったのは、第9刷でした。

 

とりあえず感想を文字化したけど、これただの言いたこと書いてるだけじゃね?まぁいっか笑

おわりっ!

*1:臨時コーチを除く