みゅひゃぁ

100点という完璧を目指す『甲』の人生よりも、60点~80点の心身ともに少しゆとりのある『乙』の人生を目指したい。

祖父よ、安らかに。いい人生だったと向こうで自慢してくれ。

どうも皆さんこんばんは!ダンです。

 

いきなり、しかも、私事で恐縮ですが、この前、祖父が亡くなりました。

しばらく経ったので、まぁ良いかと思いこの記事を投稿します。こんな月初めに。

 

祖父は90近い人生を謳歌しました。

僕は『おじいちゃんっ子』だったので、祖父の死に人一倍色々な気持ちが湧きました。

祖父の話を少しさせてください。

 

 

とりあえず祖父を一言で表すと『破天荒』と言う言葉がピッタリの男でした。

 

顔は自分の祖父なので身内が故に分かりませんが、相当モテていたそうです。

まさか葬儀場で担当の人からも「きっと若い頃はとてもモテたでしょうね。」って言われました。それを見抜いた葬儀場の人がすごいです。常套句じゃ無いと信じています。

免許を返納したあとは、僕が運転手になって色んな所に連れて行きました。

が、昔の女の家に行ってくれと言われた時はさすがに孫ながらドン引きしました。(連れて行きましたが。)

若い時は、駆け落ちをして中国地方や九州地方まで行ったとか本人が意気揚々と語っていました。それを孫に意気揚々と話すぐらいの人です。

ちなみにそれは曾祖母が迎えに行ったというとんでもなく恥ずかしいオチまでついています。自分の母親に駆け落ちの迎えに行くなんて一番恥ずかしいよ(笑)

 

田舎あるあるでしょうか。僕が生まれた時には、自分の田畑で米や野菜を作る農家の人となっていました。

だから、僕が保育園の頃から、春には米作り、夏には夏野菜、秋には米の収穫、冬には冬野菜を扱っていました。

イネ科アレルギーの僕にとっては、米作りを手伝うという地獄を味わっていました。

だからその分、お米ができる大変さも味わいました。美味しくお米が食べられる理由の一つです。

イネ科アレルギーに関しては、祖父曰く「気にしたら負け」との事でした。そういう問題じゃないと思います。

でもその米作りを口実に、部活や学校行事をサボれたので、その辺は感謝しています。

中学に入って、サボったのがバレて、学校の先生に叱られましたが「家業を手伝うので。」とか言い訳に使っていました。通用しませんでした。

自分が言い訳に使ったので、完全に自分が悪いですが、今思うともう少し中学校の先生もおおらかな気持ちで受け止めてほしいです。炎上回避のためにもう一回言っておきますが、自分が言い訳に使ったので、完全に自分が悪いです。時効です。許してください。

 

年老いても、いつも僕の事を呼んでくれました。

自分の娘息子や他にも孫がたくさんいたにも関わらず、「おーい!」と100m先にでもいるのかというぐらい大きな声で僕を呼びました。僕はあなたの隣にいるんですが、その大声で呼ぶのは鼓膜に響きます。もう聞けないのは悲しいです。

 

色んな所に連れていってもらいましたし、色んな所に連れて行きました。

おかげで今の仕事の時に、他の人から「頭に地図が入っているのすごいねぇ!」と褒められますが、それは祖父の運転手をやったからです。地図を頭に入れたければ、誰かの運転手になる事をオススメします。

 

祖父は、年を重ねて徐々に言葉が出なくなったのでしょうか。すべて代名詞で会話をするという技術を会得しました。

「あそこをあれしたら、あれがあるで、そこをあれするだ。」

最初はその会話の意味することが何にも分かりませんが、徐々にそれを解読する技術も会得しました。阪神の某監督を思い出します。番記者の人は数をこなすと理解できるようになる可能性があります。

 

死ぬ直前まで、入院先の病院で「孫のラジオを聞かせろ」とわがままを言っていたそうです。それを聞かされた瞬間、涙が止まりませんでした。

棺桶にラジオを入れてあげようかと思いましたが、火葬の際に色々と引っかかるそうでNG喰らいました。まぁ上から聞いてくれればいいか。

 

5人兄弟の長男だった祖父でしたが、真ん中3人兄弟が先に亡くなりました。

その時はしばらく落ち込んでいましたが、今回きっと向こうで89年の人生を大きな声で身内に語っているのでしょう。あまりに大きい声出して、みんなに怒られないか心配です。

 

僕自身、初めて自分の祖父(母)の死に直面しました。

色々と思うことはありますが、祖父のこれらのエピソードについては、生前、本人に「絶対に話のネタにするからね。」と伝えておきました。

祖父は「なに!?」と聞こえないふりをしていましたが、多分聞こえていたと思います。もし本当に聞こえてなかったら、ここで謝っておきます。

 

でも、この話をブログで書いて文字に起こすとは言ってないので、それは内緒でお願いします。

祖父の身バレするかもしれないので、僕や僕の知り合いに会ってもこの話はしないでください(笑)

 

おじいちゃん、いつもありがとね。